AIにExcel関数を説明してもらう

Excelには本当に多くの関数があります。SUMIFS、VLOOKUP、INDEX-MATCH...聞いたことはあるけど、正確にどう使うのか迷いますよね?毎回インターネットで検索したりヘルプを探すのも面倒です。

今はAIに聞けばいいんです!複雑な関数も簡単な言葉で説明してくれて、実務ですぐ使える例まで作ってくれます。まるで隣の席にExcelの専門家が座って教えてくれるように。

この記事では、AIを活用してExcel関数を学び活用する方法を見ていきます。関数名だけ知っている時、状況だけ説明する時、複雑な数式を理解したい時など、様々な場面でAIをどう活用するかを見ていきましょう。

1. 関数名だけ知っている時

関数名は知っているけど、正確にどう使うか迷う時がありますよね。例えばSUMIFS関数を使わなければならないのに、引数をどの順序で入れるべきか、条件をどう表現すべきか覚えていないことがあります。

こんな時AIに簡単に聞けばすぐに答えが得られます。ヘルプ画面を探す必要も、インターネットを検索する必要もありません。

質問例:

"ExcelのSUMIFS関数がどう動作するか説明して"

AI回答例:

SUMIFS関数は複数の条件を満たすセルの合計を求めます。

構文: =SUMIFS(合計範囲, 条件範囲1, 条件1, [条件範囲2, 条件2], ...)

例:
=SUMIFS(D2:D100, B2:B100, "東京", C2:C100, ">50000")
→ B列が"東京"でC列が50000より大きい行のD列の値を合算

見てください!関数の構文と実際の使用例をすぐに教えてくれます。特に良い点は、単に文法だけでなく、実際のデータでどう使うか例も一緒に見せてくれることです。「東京で5万円以上購入した顧客を探す」という実務的な状況をすぐに理解できます。

2. 状況説明で関数を探す

さらに良いのは、関数名を知らなくても大丈夫だということです!やりたい作業だけ説明すれば、AIが適切な関数を見つけてくれます。

例を見てみましょう。Excelに日付データがあって、そこから曜日だけ抽出したいとします。どんな関数を使うべきか分からないことが多いですよね。日付関連の関数がいくつかあるのに(DATE、DAY、MONTH、YEAR...)、曜日を抽出するのはどの関数か迷います。

こんな時AIに状況だけ説明すればいいんです。

質問例:

"日付データから曜日だけ抽出したい。どんな関数を使えばいい?"

AI回答:

=TEXT(A2, "dddd")  // 月曜日、火曜日形式
=TEXT(A2, "ddd")   // 月、火形式
=WEEKDAY(A2)       // 数字で返す (1=日曜日)

驚きませんか?関数名を知らなかったのに、AIがTEXT関数とWEEKDAY関数を教えてくれて、さらに3つの方法を提示してくれます。日本語で「月曜日」が必要か、短く「月」だけ必要か、それとも数字で必要かまで考慮してオプションを見せてくれるので、状況に合わせて選べます。

3. 実務活用例

理論だけ知っても不十分ですよね。実際の業務でどう使うか見なければピンときません。実務シナリオをAIに渡せば、必要な数式を全部作ってくれます。

シナリオ: 社員給与計算

会社の人事部で毎月給与を計算するとします。基本給に手当を加えて、税金を引いて、ボーナス条件も確認する必要があります。こういった計算をExcelで自動化したいけど、どの関数をどう組み合わせればいいか分からないことがあります。

AIに状況を説明すれば、各段階で必要な数式を全部作ってくれます。

// 基本給 + 手当計算
=SUM(B2:C2)

// 税金計算 (基本給の3.3%)
=B2*0.033

// 手取り計算
=SUM(B2:C2)-D2

// 条件付きボーナス (100万円以上で10%追加)
=IF(E2>=1000000, E2*0.1, 0)

各数式が何をするかコメントで説明まで付いているので、後で見ても理解しやすいです。単に数式だけでなく「なぜこうするのか」まで分かります。

AIに複雑な数式の説明を依頼

逆に、同僚が作った複雑な数式をもらったけど、一体何をするのか理解できない時もありますよね。こんな時もAIが簡単に解説してくれます。

"この数式が何をするのか説明して:
=IFERROR(VLOOKUP(A2,Data!$A$2:$D$100,4,FALSE),"未登録")"

AI回答:

この数式は次の作業を行います:
1. A2の値をDataシートのA2:D100範囲で検索
2. 見つかれば4番目の列の値を返す
3. エラー発生時は"未登録"を表示

完全一致検索(FALSE)を使用して正確な値だけを探します。

VLOOKUPとIFERRORがネストした複雑な数式も、AIが段階的に分けて説明してくれます。まるで先生が問題を解説してくれるように。もう数式を解読するのに時間を無駄にする必要がありません。

4. 関数の組み合わせを学ぶ

質問:

"日付範囲から特定月の売上だけ合算するには?"

AI回答:

=SUMIFS(C:C, A:A, ">="&DATE(2025,3,1), A:A, "<"&DATE(2025,4,1))

またはもっと簡単に:
=SUMPRODUCT((MONTH(A2:A100)=3)*(C2:C100))

5. 実践質問テンプレート

関数説明依頼

"[関数名] 関数の各引数を例と共に説明して"

問題解決依頼

"[状況説明]。このためのExcel関数を3つ推薦して
それぞれの長所と短所を教えて"

エラー解決

"この数式で#VALUE!エラーが出るけど原因は何?
[数式入力]"

6. よく使う関数カテゴリ

テキスト処理

=LEFT(A2, 5)           // 左から5文字
=RIGHT(A2, 3)          // 右から3文字
=MID(A2, 3, 4)         // 3番目から4文字
=CONCATENATE(A2, B2)   // テキスト結合
=TRIM(A2)              // スペース削除

日付/時刻

=TODAY()               // 今日の日付
=NOW()                 // 現在の日付/時刻
=DATEDIF(A2, B2, "D")  // 日付の差(日)
=EOMONTH(A2, 0)        // 該当月の最終日

条件/論理

=IF(A2>100, "合格", "不合格")
=AND(A2>50, B2<100)
=OR(A2="A", A2="B")
=NOT(A2="")

検索/参照

=VLOOKUP(A2, Table1, 3, FALSE)
=HLOOKUP(A1, Range, 2, FALSE)
=INDEX(A1:C10, 5, 2)
=MATCH("検索値", A:A, 0)

7. AI活用のヒント

段階的に質問する

1段階: "売上データを地域別に合算したい"
2段階: "そこから上位5地域だけ抽出するには?"
3段階: "これを自動更新されるようにできる?"

実際のデータで質問

"A列に製品名、B列に数量、C列に単価がある。
総売上を計算して、製品別シェアも求めたい。"

AI回答:

// D列: 製品別売上
=B2*C2

// E列: シェア
=D2/SUM($D$2:$D$100)*100

// または一度に:
=B2*C2/SUMPRODUCT($B$2:$B$100,$C$2:$C$100)*100

見てください!列名まで正確に明示して数式を作ってくれます。そのままコピーして貼り付ければすぐ動きます。さらに絶対参照($)まで適切に使って、数式を下にコピーしても問題なく動くよう配慮してくれます。

8. 高度な関数を学ぶ

配列関数 (FILTER, SORT, UNIQUE)

// Microsoft 365で使用可能
=FILTER(A2:C100, B2:B100="東京")
=SORT(A2:C100, 3, -1)  // 3番目の列基準降順
=UNIQUE(A2:A100)

XLOOKUP (VLOOKUPの進化)

=XLOOKUP(検索値, 検索範囲, 返却範囲, "なし", 0, 1)

まとめ

もうExcel関数は難しくありませんよね? AIを隣に置けば、まるでExcelの専門家がいつも隣にいるようです。

関数名を知らなくても、文法が思い出せなくても、複雑な数式が理解できなくても大丈夫です。AIに聞いてください。簡単な言葉で説明してくれて、実際に使える例まで作ってくれます。

AIを活用すれば:

• ✅ 関数の文法をすぐに確認できます
• ✅ 複雑な数式を簡単な言葉で理解できます
• ✅ 状況に合った最適な関数を推薦してもらえます
• ✅ 実務例で素早く学習できます

重要なのは「完璧な質問」をすることではありません。ただやりたい作業を普段話すように説明すればいいのです。「このデータであれをしたいんだけど...」と気軽に聞いてください。AIが勝手に理解して手伝ってくれます。

次の記事では一歩進んで、AIに直接数式を生成してもらう方法を見ていきます。関数を聞くことを超えて、複雑な数式も自動で作ってみましょう!