AIでテキストを画像に変換 - GPT画像生成実習
プロンプトさえ上手く書けば想像が現実に!テキストを入力して望み通りの絵を作る実戦テクニックを学びます。
はじめに
前回の記事で様々なAI画像生成ツールを見ましたね?今度は実践です!直接テキストを入力して頭の中の想像を現実にする時間です。
「欲しいものを書けばいいんじゃないの?」と思うかもしれません。その通り、基本的にはそうです。でもプロンプトをどう作成するかによって、結果が天と地ほど違うんです。同じ「猫」を描いても、ある人は可愛いキャラクターを、ある人はリアルな写真を、またある人は油絵風作品を得ることができます。
私も最初は「赤いリンゴ」と簡単に書いたら、味気ない絵だけ出て失望しました。でもプロンプト作成の原理を学んでからは、欲しい雰囲気とスタイルを正確に表現できるようになりました。
今日はプロンプトの基本構造から始めて、段階的にもっと精巧な画像を作る方法まで見ていきます。この記事を全部読んだら、皆さんも欲しい画像を自在に作れるようになるはずです!
プロンプトの基本構造
プロンプト作成にも公式のようなものがあります。最初は複雑に見えますが、この構造さえ理解すればどんな画像でも作れます:
[主題] + [スタイル] + [雰囲気/感情] + [構図/アングル] + [照明] + [ディテール]
これが何を意味するか、一つずつ説明します。
[主題]: 何を描くのか?
- 「猫」「山の風景」「宇宙飛行士」のような核心対象
[スタイル]: どんな感じで描くのか?
- 「水彩画」「デジタルアート」「写真」「アニメスタイル」など
[雰囲気/感情]: どんな感じを伝えるのか?
- 「平和な」「神秘的な」「ダイナミックな」「暖かい」など
[構図/アングル]: どんな角度で見るのか?
- 「クローズアップ」「全身ショット」「上から見た」「パノラマビュー」など
[照明]: 光はどう表現するのか?
- 「夕焼けの光」「柔らかい照明」「ドラマティックな照明」など
[ディテール]: 品質と細かさはどの程度?
- 「詳細な」「高解像度」「専門家品質」など
すべての要素を入れる必要はありません。でも多く入れるほど、AIが皆さんの意図をより正確に理解し、欲しい絵に近づきます。
例で学ぶ
❌ 悪いプロンプト:
猫
✅ 良いプロンプト:
A fluffy white cat sitting on a windowsill, soft natural lighting,
cozy atmosphere, golden hour, detailed fur texture, warm colors
日本語版 (DALL·E 3):
窓辺に座っている白いふわふわの猫、柔らかい自然光、
居心地の良い雰囲気、ゴールデンアワー、繊細な毛の質感、暖かい色調
段階別実習
実習1: 最も簡単な始まり
プロンプト:
A red apple on a wooden table
結果: 基本的なリンゴ画像が生成されます。
さあ、一つずつ要素を追加してみましょう!
実習2: スタイルを追加
プロンプト:
A red apple on a wooden table, watercolor painting style
結果: 水彩画感のあるリンゴ絵が出ます。
多様なスタイルキーワード:
oil painting
(油絵)digital art
(デジタルアート)pencil sketch
(鉛筆スケッチ)anime style
(アニメスタイル)3D render
(3Dレンダリング)vintage photography
(ビンテージ写真)
実習3: 雰囲気と照明を追加
プロンプト:
A red apple on a wooden table, watercolor painting style,
soft morning light, peaceful atmosphere
結果: 柔らかく平和な感じの朝の雰囲気リンゴ絵
照明キーワード:
golden hour
(夕焼け/日の出)dramatic lighting
(ドラマティックな照明)studio lighting
(スタジオ照明)backlit
(逆光)neon lights
(ネオン照明)candlelight
(ろうそくの光)
実習4: ディテールと品質キーワード追加
プロンプト:
A red apple on a wooden table, watercolor painting style,
soft morning light, peaceful atmosphere, highly detailed,
professional quality, 4K
品質向上キーワード:
highly detailed
(非常に詳細な)professional quality
(専門家品質)8K resolution
(8K解像度)award winning
(受賞作レベル)masterpiece
(傑作)trending on artstation
(アートステーション人気作)
実戦例5つ
例1: 都市風景
プロンプト (英語):
Futuristic city skyline at night, neon lights reflecting on wet streets,
cyberpunk style, cinematic composition, dramatic lighting,
highly detailed, 4K quality
プロンプト (日本語 - DALL·E 3):
夜の未来都市スカイライン、濡れた通りに反射するネオンライト、
サイバーパンクスタイル、映画のような構図、ドラマティックな照明、
非常に詳細なディテール、4K画質
予想結果: ブレードランナーのような未来都市イメージ
例2: 自然風景
プロンプト (英語):
Serene mountain lake at sunrise, misty atmosphere, pine trees,
mirror-like water reflection, soft pastel colors,
landscape photography, professional quality
プロンプト (日本語):
日の出の静かな山中の湖、霧のかかった雰囲気、松の木々、
鏡のような水面反射、柔らかいパステルカラー、
風景写真、専門家品質
予想結果: 平和で美しい自然風景写真
例3: キャラクター肖像画
プロンプト (英語):
Portrait of a wise old wizard, long white beard,
magical staff with glowing crystal, fantasy art style,
detailed facial features, dramatic lighting,
painted by a master artist
プロンプト (日本語):
賢い老魔法使いの肖像画、長い白いひげ、
光るクリスタルが付いた魔法の杖、ファンタジーアートスタイル、
詳細な顔の特徴、ドラマティックな照明、
巨匠が描いた絵
予想結果: ファンタジーゲームの魔法使いコンセプトアート
例4: 食べ物写真
プロンプト (英語):
Gourmet burger with melted cheese, fresh vegetables,
sesame seed bun, food photography, professional lighting,
macro shot, appetizing presentation, high resolution
プロンプト (日本語):
とろけるチーズを乗せた高級バーガー、新鮮な野菜、
ゴマをまぶしたバンズ、フードフォトグラフィ、プロの照明、
マクロ撮影、食欲をそそる演出、高解像度
予想結果: レストランメニューレベルの食べ物写真
例5: 抽象芸術
プロンプト (英語):
Abstract geometric shapes, vibrant colors, gradient background,
modern digital art, minimalist composition,
smooth gradients, trending on Behance
プロンプト (日本語):
抽象的な幾何学図形、鮮やかな色彩、グラデーション背景、
現代的デジタルアート、ミニマリスト構図、
滑らかなグラデーション、Behance人気作品
予想結果: 現代的で洗練された抽象作品
プロンプト作成のコツ
1. 具体的に説明する
❌ "可愛い花" ✅ "A single red rose with morning dew drops on petals"
2. スタイルリファレンス活用
- "in the style of Studio Ghibli" (ジブリスタイル)
- "like a Pixar movie poster" (ピクサー映画ポスターのような)
- "inspired by Van Gogh" (ゴッホ風)
3. ネガティブプロンプト使用 (Stable Diffusion, MidJourney)
欲しくない要素を除去:
Negative prompt: blurry, low quality, distorted, ugly,
bad anatomy, extra fingers
4. 重み調整 (MidJourney)
A cat::2 sitting on a chair::1
(猫が椅子より2倍強調される)
5. アスペクト比指定
- MidJourney:
--ar 16:9
(横型) - MidJourney:
--ar 9:16
(縦型) - MidJourney:
--ar 1:1
(正方形)
実習課題
次のテーマで直接プロンプトを作成して画像を生成してみてください:
課題1: 私が夢見る家
ヒント: 家のスタイル、周辺環境、時間帯、天気、雰囲気を含む
課題2: 好きな動物の肖像画
ヒント: 動物の種類、ポーズ、背景、スタイル、照明
課題3: 想像の中のカフェ
ヒント: インテリアスタイル、雰囲気、照明、季節感
よくある失敗と解決法
失敗1: プロンプトが短すぎる
問題: "dog" 解決: "A golden retriever puppy playing in a sunny garden, happy expression, detailed fur, warm lighting"
失敗2: 曖昧な表現使用
問題: "cool car" 解決: "Sleek red sports car, Ferrari style, urban street background, sunset lighting, cinematic angle"
失敗3: 要素が多すぎる
問題: "A cat and dog and bird and fish in a house with garden and mountains and ocean" 解決: 一つのテーマに集中するか、複数の画像に分ける
失敗4: スタイル不一致
問題: "Realistic photo, anime style, watercolor painting" 解決: 一つの一貫したスタイル選択
次のステップ
プロンプトの基本を身につけたら:
- 多様なスタイルを実験する
- 同じテーマで異なるプロンプトを試す
- 気に入った画像を保存してプロンプトを記録する
- コミュニティギャラリーで他の人のプロンプトを参考にする
まとめ
最初は欲しい画像が出てこないかもしれませんが、続けて試しているうちにどんな言葉がどんな結果を作るか感覚がつかめます。プロンプト作成は一つの芸術です!
次の記事では、実際に簡単な風景を描く実習をしてみます。
💡 今日のヒント: 気に入った画像が出たら、プロンプトを必ず保存しておいてください!後で似たようなスタイルで再度作る時に参考にできます。